作品に興味を持っていただいた方々から「道具は何を使って切っているのですか」という質問をいただくことがあります。

主に和紙を切る道具として使っている道具は、どこの文房具取扱店でも手に入る一般的なデザインナイフですが、これまで紙を切る道具を様々求め、試行錯誤の末に今まで残った道具がこちらです。

NT社のデザインナイフメタル&ゴム「D-500GP」 https://www.ntcutter.co.jp/products/detail/238

紙を切るという動作自体はとてもシンプルなことですが、デザインナイフを一日中握るとなると、指への負担を和らげてくれるゴム付きは欠かせない仕様の一つでした。

また、0.05mmの下絵の線に対して、内側を切るか外側を切るかで作品全体の仕上がりが変わるため、自分の思い通りに線を美しく切るためには集中力と刃の切れ味が必要不可欠です。紙を切りはじめると刃の切れ味が落ちるのが避けられないため、次々と刃を替えながらの作業になります。 道具選びの決め手の一つに、大量にどこででも替刃が手に入るということもありました。

作品づくりはやはり、自分に相性の良い道具を選び、いかに向き合うかということに尽きるのかもしれません。